須坂に昔から伝わる話の中には、「竜」がよく出てきます。
須坂市の自然公園「臥竜公園」の臥龍山は、竜が伏せた形をしていることからその名前がつけられました。
また、豊丘の「目黒不動尊」を祀った「離山<ハナレヤマ>不動尊」も竜の山として伝説に登場します。
今回ご紹介する「竜の割石」も、竜の登場する伝説の1つ。
坂田山共生の森のハイキングコース沿いにあるこの岩には、大きな亀裂が入っています。
その昔、須坂にある池が干ばつによって干上がった時に、池に住む竜が坂田山に湧き出る清水を飲みに来たそうです。
その時、大きな岩の下から湧き出る水を更に飲もうと、竜がその大きな岩を割ったと伝えられているのです。
確かに大きな岩に縦にヒビが入っています。
そして岩の下には水が流れています。
竜が本当に存在したのかはわかりませんが、暗い杉林から差し込む光によって、岩が映し出される風景はとても神秘的に見えるのです。