東横町

延命地蔵尊

長野県須坂市東横町の公会堂横に「延命地蔵尊」が祀られています。


この延命地蔵尊の言い伝えは次の通りです。

昔、高井郡の宗石という地籍に賛願寺という寺がありました。
延命地蔵尊はその寺に祭られていましたが、百々川の洪水により寺が流されてしまいました。
何とか流出を逃れた地蔵尊はそのまま宗石地籍に在したのですが、江戸時代の元文4年に新しく台座が造られ、明治26年に人家に近い現在地に移されて現在に至るとのことです。

高井郡とは10世紀頃の「和名抄<ワミョウショウ>」という現在の百科事典みたいなものによると、綿内地域から須坂市、高山村、小布施町、中野市辺りのことを指しているようです。
須坂地域を同書物では「高井郡稲向郷」という地名で紹介してい
ます。

高井郡の宗石地籍とは勉強不足でわかりませんが、須坂市豊丘町に延命地蔵堂があることと、言い伝えに残る「百々川の洪水により寺が流された」ということから宗石地籍は豊丘町辺りではないかと思います。
が、現在も須坂駅前に宗石という地名が残っているのですよね・・・。でも駅前辺りなら百々川の洪水の影響をそんなにうけないだろうし・・・。
やはり宗石地籍がどの辺りなのかわからないのでまた調べます。


明治26年に現在地に移されてから地元三町(東、南、北横町)は毎年春秋に祭りを催しています。
延命地蔵尊は創建以来「延命」と「出産、子育て」の守護菩薩として地元人々の信仰を集めてきたのです。

小さな境内ですが、祭りでは子供からお年寄りまで沢山の方が来ていました。延命地蔵尊は今も地元の沢山の方々に親しまれているお地蔵さまなのだなぁと感じました。




延命地蔵尊

住所:東横町
名前:延命地蔵尊
取材日:2005/10/01
更新日:2020/03/30

参考文献

今回の参考文献
ふるさと歴史マップ<須坂市公民館>

掲載している探検隊スペシャル