上八町

霧原大元神社

上八町の産土神

須坂市の上八町にある「霧原大元神社」は産土神<ウブスナガミ>として諏訪大社の祭神「建御名方命<タケミナカタノミコト>」を祭った神社です。

「きりはらおおもとじんじゃ」と呼ばれていますが、嘉永6年(1853)の京都本所への社号の承認は「おおもとはこちらであるから承認できない」といわれてしまい、「きりはらだいげんじんじゃ」で承認を受けたという記録が残っているのです。
現在はこのいきさつがあまり知られておらず「おおもと」で呼んでいる方が多いのですよ。

霧原とは、昔上八町近辺は「霧原里」と呼ばれていたらしく、嘉永6年の神社号の願出書には「信濃國高井郡椚原庄霧原里上八村」となっています。
「桐原」とも書いた文書もあるそうですよ。

霧原大元神社となる前は「津島宮<ツシマミヤ>」があり、「津島牛頭天王<ツシマゴズテノウ>」が疫病の神として祀られ、夏に祭りが行われていました。
その後「津島牛頭天王」は末社として祀られ、現在も境内に祀られています。

現在の拝殿、本殿、祝詞殿は明治14年から18年にかけて再建されたものです。
ケヤキ造りで凝った彫刻の入った本殿は近在でもまれに見る見事な造りとなっています。一見の価値アリですよ!!

この立派な本殿を含む全ての再建を行った棟梁は、当時高井村の「亀原九三郎」という方なのだそうです。かなり良い腕の職人だったのですね。

この霧原大元神社において、明治41年より御柱祭が行われるようになりました。
現在は七年に一度10月第二土・日曜日に行われます。
祭典が近づく9月に山出しの行事が行われ、御柱の行列は公会堂から出発し霧原道より神社境内に入るのです。

七年に一度か・・・次は見学してみたい。

この「霧原大元神社」はかなり広い敷地の神社です。
それだけ地域住民に深く信仰を受けた神社だったのですね。
先ほども書きましたが、この神社の建物の彫刻は立派です。是非一度見ていただきたい建築物の1つです。

霧原大元神社

住所:上八町
名前:霧原大元神社
取材日:2005/11/12
更新日:2020/03/30

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