東横町にある学校法人関学園が運営する豊幼稚園。
豊幼稚園の敷地内に立派な稲荷社があります。
稲荷神はかつて穀物、農業の神様として祀られていたようですが、現代は産業全般の神様として祀られることが多いそうです。
須坂ではかつて蚕が作る繭から生糸を紡ぐ製糸業が栄えていました。蚕は「おかいこさま」とよばれ、大切に大切に育てられていたそうです。蚕の天敵はネズミです。ネズミは繭の中のさなぎを食べるために繭をかじり製品として使えなくしてしまいます。そこで養蚕農家や製糸家たちはネズミの天敵の猫を飼い、お稲荷様を祀ったと伝えられています。もちろんそれぞれの会社の発展も祈願されたことでしょう。
豊幼稚園があった場所には「丸万繊維工業所」という製糸関連の工場がありました。
この稲荷社もその工場の敷地内にあったものと思われます。