相森町

ゐずか地蔵

須坂市中心よりお隣の町小布施町に抜ける国道406号は昔「谷街道」と呼ばれ、北国街道ができる前は、関東地方から越後へ抜ける唯一の街道として、人々の往来が盛んでした。

特に川中島の合戦が終わるまでが賑わっていたようで、当時行き来する人々が慕って参拝した地蔵があります。

この地蔵は「ゐずか地蔵」と呼ばれています。

「ゐずか」とは「居ようか」の意味。
文永5年(1268)に善光寺が焼失してしまい、その再建の為に善光寺如来を祀って諸国勧進(お布施集め)が行われました。
その時に「ここにゐずか」と言われたのだとか。

その事が伝説としてこの地に残り、その伝説を元に慶安3年(1650)頃に石造地蔵尊が祀られたのだそうです。
(「諸国勧進」をサボったことが伝説に残ったのかな?それとも別の意味??)


地蔵信仰は
「慈愛の心を持ち」
「人を教え導き」
「子供の成長と願望を記念する」
ことなのです。
地蔵さまや神様が密かに守ってくれるという「冥護<ミョウゴ>」を願う人々が多かったこの周辺地区の人々はこの地蔵尊を大切に祀ってきたのです。

昔より「谷街道」と呼ばれ、人々の往来があったこの国道406号線(相森線)は歴史のある古い道なのです。
その道沿いには史跡が数多くあることでしょう。
たまには車でなく、歩いて探索してみたいものですね。



ゐずか地蔵

住所:相森町
名前:ゐずか地蔵
取材日:2006/05/26
更新日:2020/08/24

参考文献

須坂市の石造文化財<須坂市教育委員会>

掲載している探検隊スペシャル