昔、現在の須高農協高甫支所の南側に大きな松の木があったそうです。
その松は「蓮如松<レンニョマツ>」と呼ばれていました。<蓮如松の蓮如とは蓮如上人のこと。
室町時代の浄土真宗の僧で、1478年の山科本願寺の再興や1496年の石山道場(石山本願寺)を創建するなど、浄土真宗の隆盛の基礎を築いた人物です。
長禄元年(1457)には本願寺八世となりました。
蓮如上人が布教のために諸国を旅していたときに、須坂市の八町を通りかかり、この松の下で雨宿りをしたと伝えられています。
蓮如松の初代は昭和14年(1939)の台風で惜しくも倒れてしまい、その木から接木をした2代目も平成6年(1994)に虫害によって枯れ、現在は3代目にあたる松が植えられて大切に育てられています。
今回の参考文献
須坂市石造文化財<須坂市教育委員会>
蓮如松の横に建立された碑には、「かつて八町村にあった円照寺の七代・宗栄の縁により蓮如上人が八町村に訪れた。その時に松の大木の下で雨宿りをされたため、村人はこの松を”雨宿りの松”と呼ぶようになった」
という内容が彫られています。