小山町

永井常右衛門 筆塚

永井常右衛門<ナガイツネウエモン>は嘉永年間(1848-1854)~明治まで、この地で寺子屋を開き、読み方・手習いを弟子達に教えていました。
須坂市人物誌によると、門弟数は15とあります。

永井家は、代々この地で農家として生活していました。
ですが、常右衛門は漢学を中村楽斉に学び、書を好んで書いたそうです。その功績が認められたのか、須坂藩の御用聞きも勤めていたようです。

また、真神道流柔術の上段者でもあった常右衛門は、寺子屋で弟子達に柔道の指導もおこないました。


天保10年(1840)に「普及顕影」と書いた大額を、墨坂神社八幡宮に奉納しました。
この大額は2メートル四方もあるそうで、今も大きな額が拝殿内に掲げられているのです。


明治32年に、常右衛門が82歳でこの世を去ると、その弟子達が師を尊んで、この筆塚を建立しました。


現在、道が広がったことによって、通りに面して建つこの筆塚はとても目につきやすいです。
農家の生まれでありながら、寺子屋の師範まで上った「永井常右衛門」の功績は努力の賜物<タマモノ>。
この道を通学路として利用している学生達に、今一度この筆塚の意味を知っていただきたいと思うのです。






永井常右衛門 筆塚

住所:小山町
名前:永井常右衛門 筆塚
取材日:2007/02/20
更新日:2020/12/18

参考文献

筆塚並先人塚調査書<郷土史研究部>
須坂市人物誌<須坂市人物誌編集委員会>
ふるさとスケッチ歴史散策<南部地域づくり推進委員会発行>

掲載している探検隊スペシャル