東横町

線彫り絵像碑

東横町延命地蔵境内にある「線彫り絵像碑」とはその名の通り、像の絵を石面を彫った線によって描いた碑のことです。

石碑の横面に「明和四丁亥年三月講中三十五人」とあります。
明和4年(1767)に旧横町にあった庚申講の方々によって建てられた碑のようですよ。

庚申<コウシン>を像で表すと「青面金剛像<ショウメンコンゴウゾウ>」となります。青面金剛は江戸時代より病魔や災難を遠ざけるための鬼神として重用され、信仰の対象となり庚申講で祀られるようになりました。

江戸時代には修験者や密教寺院の指導により、各地域で「講」と呼ばれるグループが作られたのだそうです。

暦の干支<カンシ>で「庚申」の日に庚申講では「庚申待ち」という行事をし、徹夜で無病息災を祈願したのです。
その記念に作られたものが今もあちらこちらに点在する「青面金剛像」をはじめとする「庚申塔」なのです。

見ずらいですが「青面金剛像」の下には三匹の猿が彫られています。悪い事を「見ざる」「聞かざる」「言わざる」という戒めの意味から彫られたもののようです。

今回紹介した東横町の「青面金剛像碑」の珍しい点は「一面四臂<イチメンヨンヒ>」という腕が4本な点で、通常の「青面金剛像」は「一面六臂(腕が6本)」なのが普通らしいのです。
なぜ4本なのかなぁ・・・

「青面金剛像」は病魔を退ける健康長寿の御利益があるそうです。
高齢化社会に突入した現代には「青面金剛像」への崇拝がこれからもっと高まるのではないでしょうか。

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