長野県須坂市本郷町の蓮生寺の境内に秋葉宮が祀られています。
火防の神「秋葉宮」は別名「秋葉三尺坊大権現」とも呼ばれてます。
正徳元年(1711)、須坂藩第4代藩主「掘直佑(ナオスケ)」によって、江戸城から勧請されました。
最初は天狗岩の山麓に堂を建立したのがはじめで、その後宝暦6年(1756)に再建されました。
以来、代々の藩主の祈願所となり、篤く信仰されるようになったのです。
江戸時代、須坂藩内12村に分霊を祀り、各村の防火、安全、繁栄などを祈願されました。
現在須坂の町で見かける秋葉社の多くは、この蓮生寺の秋葉宮の分社なのです。
須坂藩内秋葉社総本社として、歴代藩主によって大切にされ、常盤町の藩主館よりこの社まで道が整備されたと伝わっています。
秋葉信仰の開基は「三尺坊」。
明治初め、神仏分離の政策によって修験道は禁止になりました。
信州戸隠で生まれた修験道の飯縄山信仰で育った三尺坊が開基の秋葉信仰にも影響があったのでしょう。
そこで、仏教的な信仰から神道的な信仰と称して「秋葉宮」として存続をさせた経緯があります。
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秋葉神社は火伏せの神で、防火を祈願して祀られています。
およそ300年前、須坂の村々は須坂藩主のすすめによって日滝本郷の蓮生寺境内にある秋葉社の分霊を受けました。
須坂の町には今でも多くの秋葉社が祀られ、大切に守られています。