春木町

春木町の道標

長野県須坂市は「辻の町」といわれています。

「辻<ツジ>」とは道路が十字に交わる所の事なのですが、
須坂は「街道が交わる町」ということから、そう呼ばれたのです。



江戸時代、「下町」と呼ばれた、須坂市春木町は「須坂の北の玄関口」といわれ、小布施方面から須坂に入る「旧谷街道」が通っていました。
今も当時を感じさせる道標が残されています。

その道標には須坂方面から見て
「左 大島  右 をぶせ」
と刻まれています。

今刻むとしたら
「左 小河原  右 小布施」
でしょうか。


道標の上部は欠けてしまい、側面に刻まれた建立年がわかりませんでした。しかし、最近見つかった資料などから
「文政十年(1827)丁亥<ヒノトイ>之春三月」
と刻まれてることがわかったのです。

2007年の今年、「干支」は丁亥。
この道標はちょうど、今年から180年前に建立されたものなのです。


須坂は街道が重なり合う「辻の町」だからこそ、人々の往来が激しくなり、今日まで発展することできました。
この道標は180年間に渡って、人々を案内してきただけではなく、「辻の町」として発展してきた須坂を、180年間見続けてきた証人でもあるのです。





春木町の道標

住所:春木町
名前:春木町の道標
取材日:2007/02/23
更新日:2020/12/18

参考文献

ふるさと歴史マップ<須坂市公民館>

掲載している探検隊スペシャル