勝善寺境内

小田切象治翁頌徳碑

須坂市本上町にある真宗大谷派勝善寺の境内に、小田切象治翁頌徳碑があります。

大人の肩の高さまである立派な基礎台の上に碑台が置かれ、その上に碑が堂々と置かれています。
この碑の貫禄からも小田切象治という人物の徳の大きさを知ることができます。

石碑には以下の文が刻まれています。
 



小田切象治翁は、明治15年川中島の素封家(そほうか)十代田(そしろだ)家に生まれ、須坂町の名門小田切清之丞家を継ぐ人となり、寡慾戡恬淡(かよくてんたん)風に時代を知る明に徹し常に公共の志傅く(こころざしいつく)地主制度下既に所有農地を小作者に開放し、農業近代化の範を示す日支事変(日中戦争)の際は皇軍慰問と国防献金に又戦後にあたっては学校教育の振興産業の奨励神佛宗教のために巨萬の資を捧ぐる等物心両面に於いて祖国再建に寄共する所が多かった慈に有志相図りその徳を稱べて碑を建て之を永く郷土に傅(いつく)へる


早稲田大学総長商学博士
島田孝一 題額
早稲田大学嘱託正七位
原俊芳 撰並書

小田切翁事蹟顯彰會設立委員会
委員長 北澤 六三郎
副委員長 松澤 新三郎
本藤 市蔵
会計  中澤 林蔵
委員  十代田 三郎
田中 英一郎
永田 忠治郎
黒岩 一實
井上 演良
本藤 恒松
中島 義照
松永 松蔵

昭和29年11月18日
施工 藤巻 武司



この石碑を建立するにあたり、設立委員会が作られています。
個人が個人の功績を讃えて建立したのではなく、多数の人々の感謝の気持ちによって建立されたのです。

建立されている場所が地域の信仰を集め由緒あるお寺である勝善寺の境内ということからも、地域住民の感謝の気持ちの大きさと後世に小田切象治の功績を伝えたい気持ちを感じるのです。




小田切象治翁頌徳碑

住所:勝善寺境内
名前:小田切象治翁頌徳碑
取材日:2011/11/15
更新日:2021/10/27

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