円光寺と太鼓楼

長野県須坂市穀町には「須坂の小京都」とも呼ばれる、5つの寺が並ぶ寺道があります。
静かな寺内町の小道を進み、旧大笹街道(現国道406号)に出るとすぐ右側に八角形の建物が見えます。

大岩山 円光寺の太鼓堂です。

円光寺は天文5年(1536)に現在の長野市柳原布野村に創立しました。
開基は本願寺8世蓮如上人の直弟子の中島六郎です。
その後、元和元年(1615)の現在地に移るまでに須坂中島、臥竜山麓と数箇所移動したようです。


円光寺の太鼓楼は不等辺八角形をした特徴ある建物で、明治27年に越後の棟梁 山岡武兵衛と大工勝山氏によって建立されました。(普請帳に記す)
現在太鼓は下ろしてありますが、昔は法要のときに太鼓を打ち鳴らし、寺参りの信徒への合図にしたのだそうです。
彫刻が刻まれた八面の窓や屋根を支える軒裏の木組など手の込んだ作りとなっています。
総ケヤキ作りなのだそうですよ。

また円光寺は明治6年の第15代昭空の時に現在の小山小学校の前身である「止善学校」の発祥の地でもありました。
(2010.9.7一部改訂)




円光寺と太鼓楼


名前:円光寺と太鼓楼
取材日:2020/06/03
更新日:2020/08/26

参考文献

須坂・中野・飯山の社寺<郷土出版社>
須坂の文化財 寺院と堂庵<田子昭治著> 

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